2025年10月15日(水)、佐賀商工ビル7階の佐賀市市民活動プラザにて、ビルに入居する県民・市民向け支援施設による情報共有会議「396会(さんきゅうろくかい)」を開催しました。
【1階】佐賀県国際交流プラザ/公益財団法人佐賀県国際交流協会、【4階】佐賀県聴覚障害者サポートセンター/一般社団法人佐賀県聴覚障害者協会、そして当法人が指定管理運営を行う【7階】佐賀市市民活動プラザの3施設が集まり、活発な情報交換を行いました。
「396会」とは?
「396会」は、佐賀商工ビルが2014年4月に完成し、様々な施設や組織が入居して現在の体制となった際、ビルに入居する支援センター同士の情報交換と親睦を深める場として始まりました。
会の名称は、各団体が入居する階数「1階・4階・7階」を並べた「147」と、発足当初に地域連携の一環で参加していた西九州大学の愛称「西九(249)」を足し合わせた数字(147+249=396)に由来しています。現在は西九州大学からの参加はありませんが、名称はそのままに、各分野の支援施設が連携を深める貴重な機会として毎月第3水曜日頃に定期開催しています。


各施設からの活動報告と告知
各センターから共有された、多文化共生、聴覚障害者支援、市民活動支援に関する最新のトピックをご報告します。
【4階】佐賀県聴覚障害者サポートセンター(佐賀みみサポ)
県内全市での手話言語条例制定へ!聴覚障害者の暮らしを支える
伊東センター長と清田氏より、条例制定の大きな進展や、当事者の視点からのセミナーについて報告がありました。
手話言語条例の制定進む
9月に鳥栖市と神埼市で条例が制定され、鳥栖市では市議会議員や手話サークルの皆さんと共にフレスポまでを行進し、PR活動も実施。10月23日には多久市でも制定される見込みで、これにより佐賀県内10市すべてで条例が制定されることになります。
「聴こえのセミナー2025」開催
9月7日に開催したセミナーでは、自身も先天性難聴の当事者であり、現在は耳鼻咽喉科専門医として活躍する吉田翔先生が登壇。補聴器や人工内耳(県内では鹿島の織田病院のみで手術可能)についての実体験を交えた講演は、満席となる盛況ぶりでした。また、加齢性難聴が認知症につながるリスクを減らすため、「80歳で30デシベルの音が聞こえるようにしよう」という「8030運動」の重要性についても語られました。
現場の課題
聴覚障害者がオペレーターを介して電話できる「電話リレーサービス」(令和3年開始)が普及しつつある一方、「電話をかける文化がなかったため、どう使っていいかわからない」という声も。また、企業における合理的配慮は法律に罰則規定がないため、なかなか進まない現状についても共有されました。

【1階】佐賀県国際交流プラザ(佐賀県国際交流協会)
世界とつながる秋!多文化共生を推進する多彩なイベント
この秋に開催される、国籍や文化を超えて楽しめるイベント情報が多数紹介されました。
第10回 SPIRA日本語スピーチコンテスト
10月12日に17名が参加し、ミャンマー出身の方が優勝。YouTubeでもライブ配信され、多くの視聴者が「多文化共生」について考える機会となりました。
専門ボランティアの養成
11月15日(土)に、医療現場で活躍する通訳者を養成するための「ボランティア通訳セミナー」を開催します。
インフルエンサー講演会
11月29日(土)、SNSで人気のミスターヤバタンさんとDogenさんを講師に迎え、「国際交流なんて必要?」をテーマに多文化共生セミナーを開催。心の国境をなくすためのヒントを探ります。
文化とことば講座
多言語翻訳通訳者として活動する「多言語パートナーズ」が講師となり、母国の文化や言葉を紹介。ミャンマー編は既に満員ですが、今後ベトナム、フィリピン、ネパール編が続きます。

【7階】佐賀市市民活動プラザ(佐賀県CSO推進機構)
スポーツ・学生との連携で市民活動を広げる
秋山プラザ長(当法人代表理事)より、NPO支援に加え、新たなセクターとの連携による活動の広がりについて報告しました。
広報誌「さがのわ」24号の発行
8月に開催した「プラザフェスタ」の様子を特集しています。
生活支援の現場を知る
10月31日(金)19時から、20年間で68万件以上の相談に向き合ってきた認定NPO法人スチューデント・サポート・フェイスの壽山 葉子氏をゲストに迎え、「生活困窮と支援の現場」をテーマに交流ゼミナールを開催します。
NPOの事務基盤強化
11月9日(日)終日、NPO法人の事務・労務・会計の基礎を学ぶ「NPO事務力向上セミナー」と「NPO事務力検定」を実施します。
学生によるまちづくり活動
11月29日(土)13時30分から、佐賀大学の学生団体SCS(佐賀大学学生地域交流の会)で活動する森一真さんをゲストに、「ウェルビーイング」をテーマにした交流ゼミナールを開催します。
佐賀バルナーズとの連携
12月19日(金)19時から、「世界一、社会課題が集まるクラブになる」をビジョンに掲げるプロバスケットボールチーム・佐賀バルナーズの社会貢献活動「SAGA Take Action」をテーマに、市民活動の今を知る講座を開催します。なお、秋山は、この活動を企画・運営する「バルーナーズDAO(自律分散型組織)」のモデレーターとして参画しています。
結びに
それぞれの専門分野で地域を支える3施設。今回の情報交換会では、各団体の活動報告を通じて、分野横断で取り組むべき課題や連携の可能性が改めて見えてきました。今後も396会での対話を重ね、より良い佐賀づくりに貢献してまいります。
お問い合わせ先
佐賀市市民活動プラザ事業部
- 〒840-0826 佐賀市白山二丁目1-12 佐賀商工ビル7階
- TEL:0952-40-2002
- FAX:0952-40-2011
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