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2/11(火祝)「事業や活動の説明に小説執筆ツールを使ってみよう! in 佐賀市市民活動プラザ」開催レポート(新たな活動様式対応支援事業)

当法人CSO経営支援事業部では、佐賀県新たな活動様式対応支援事業の一環として、2月11日(火祝)に「事業や活動の説明に小説執筆ツールを使ってみよう! in 佐賀市市民活動プラザ」を開催し、会場参加者3名、オンライン参加者1名の計4名に参加いただきました。

講師を務めたのは、同法人の職員であり、CSO経営支援事業部の事業コーディネーターである岡野恵美です。岡野は、かつて文筆家として小説を執筆しており、現在は佐賀県内の市民社会組織(CSO)に対し、活動や運営に関する助言を行う中間支援事業に従事しています。また、今年度4月より佐賀市市民活動プラザの相談支援員としても活動しています。

セミナーの特徴と学びのポイント

1. 申請書作成の基本姿勢

助成金や補助金の申請書は、団体や事業・活動内容を初めて目にする審査員に正しく伝えるための重要な資料です。岡野は、端的かつ的確に記述すること、団体の実態や活動内容を初めて知るという前提で説明すること、複数の要点がある場合は事前にメモをとり整理することの重要性を強調しました。

  • 端的かつ的確に、解釈違いがなくなるように記述する。
  • 団体の実態や活動内容を、審査員が初めて知るという前提で説明する。
  • 複数の要点がある場合は、あらかじめメモをとり、整理した上で作成する。

また、余談として以下の点にも注意が必要です。

  1. なぜか申請書で「採択のお願い」を記載するケースが見受けられますが、これは不要です。
  2. 助成元を誉め称えるような表現は、申請要件や審査基準に沿っていない限り、助成元や審査員に対して失礼となる可能性があります。
  3. 助成元や審査員との関係性について記述すると、利益相反の疑いを招く恐れがあります。
助成金・補助金申請のポイント

助成金・補助金の申請にあたっては、まず団体内で十分に議論し、全員の同意を得ることが重要です。そのうえで、年間計画を総会までにまとめ、「いつ、どこで、どのような人を対象に、どのような内容で、どの程度の予算が必要か」を明確にしておく必要があります。

また、助成元ごとに目的や趣旨が異なるため、申請書がそれに合致しているかが採択の決め手となります。審査項目には「公益性」「事業内容」「経費」「総合判断」などがあり、客観的かつ明確な記述が求められます。

2. 小説執筆ツール「Nola」の活用

岡野は、小説執筆ツール「Nola(ノラ)」を活用して、団体や事業活動の説明資料を作成する方法を紹介しました。NolaはスマートフォンとPC間でデータ同期が可能で、原稿執筆、参考資料の保存、プロット作成などの機能を備えています。特に、構成(起承転結)を意識することで、分かりやすく説得力のある申請書や報告書の作成が可能となります。

主要機能
  • 原稿執筆機能
  • 参考資料の保存機能(※無料版では利用不可)
  • プロット作成機能
Nolaの利用手順
  1. 新規登録
    • 登録には、すぐに確認が取れるメールアドレスと、7文字以上かつ大文字・小文字・英数字を含むパスワードが必要です。
    • PC版では「新規会員登録する」をクリックし、届いた確認コードを入力して完了させます。
  2. 作品の新規作成
    • 作品タイトルを入力後、「執筆を開始する」をクリックすると、編集画面へ進みます。
    • 編集画面では、プロットや時系列機能を活用して、長文の申請動機や事業実施スケジュールを効率的に作成することが可能です。
3. 生成AIの利用に関する注意点

生成AIをそのまま利用する場合、入力するプロンプトによって誤謬(ごびゅう)が生じ、ニュアンスにずれが出る可能性があります。岡野は、回答の正確性を担保するためには、まず自分自身が内容を客観的に把握し、必要に応じて整形・修正することが重要であると述べました。自団体の実情を正確に把握している場合、生成AIを補助的に用いることも一つの手段ですが、最終的なチェックは欠かせません。

4. まとめ

今回のセミナーは、助成金・補助金の申請書作成における基本的な考え方と、実際に活用できる執筆ツール「Nola」を用いた作業効率化の方法を、具体例を交えて解説するものでした。

  • 申請書は審査員に対して団体の全体像や具体的な活動内容を端的に伝える重要な書類である。
  • 焦りや曖昧な記述を防ぐため、事前のメモ取りやツールの活用により、構成(起承転結)を意識した文章作成が求められる。
  • 生成AIに頼り過ぎず、最終的なチェックは必ず自分自身で行い、実情に即した正確な記述を心がけることが不可欠です。

参加者の声と学びの成果

今回のセミナーを通じて、助成金申請書の作成方法について新たな視点を得ることができ、漠然としていた知識を整理する機会となりました。特に、団体の方向性や活動終了時期を明確にする重要性を再認識し、活動が目的化していたことに気づいたという声がありました。また、要点を整理することで申請時の準備がスムーズになり、内容がより明確になると実感した参加者も多かったようです。

「Nola」は、小説執筆ツールとして知られていますが、起承転結を整理しやすく、スケジュール管理やメモとしても活用できる点が評価されました。助成金申請の基本的な考え方や具体的な事例の説明も分かりやすく、参加者自身の課題や疑問点を明確にする機会になったとのことです。さらに、無料で受講できる貴重な講座だったとの感想も寄せられました。

一方で、実際に作業しながらQ&Aを行う時間がもう1時間ほどあれば、より習熟を深められたという意見もあり、今後の開催に向けた参考となる貴重なご提案をいただきました。

当日のアーカイブ動画があります!

本セミナーの内容は、アーカイブ動画としてYouTubeで配信しています。参加者の皆様が復習したい場合や、ご自身で学びたい方は、ぜひご視聴ください!


セミナー概要
  • 日時: 2025年2月11日(火祝)10:00~12:00
  • 場所:佐賀市市民活動プラザ 7階会議室7-E/オンラインZoom
  • 参加者: 5名(会場:4名、オンライン:1名)
  • 講師:岡野 恵美(特定非営利活動法人佐賀県CSO推進機構 CSO経営支援事業部、佐賀市市民活動プラザ/相談支援員)
    • 元文筆家。2016年、諸般の事情により市民活動の世界に一歩踏み出す。
      普段の主な業務は市民活動団体からの資金調達を始めとした相談対応。
      今現在の座右の銘は「自分の“当たり前”を全力で疑え」。

今後の展開とサポート体制

今回のセミナーでは、助成金・補助金申請書作成のプロセスを「物語」として整理する新たな視点と、作業を支援するツール「Nola(ノラ)」の具体的な活用法を学びました。参加者の皆さまにとって、申請書作成の基本的な考え方を再確認し、団体の強みや活動の方向性を見直す良い機会となったのではないでしょうか。今後も、この学びがより質の高い申請書作成に役立つことを期待しています。

個別の申請書作成や文章作成に関する相談については、CSO経営支援事業部および佐賀市市民活動プラザで対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

また、本セミナーの資料をご希望の方は、下記お問い合わせ先までご連絡ください。

お問い合わせ先
受託事業者)特定非営利活動法人佐賀県CSO推進機構

(CSO経営支援事業部)

CSO経営支援事業部
About the author

佐賀県内のCSOを主な対象とし、経営力向上を図るため情報の受発信の支援やスキルアップ講座を開催しています。また、オンライン配信やデジタル技術活用などこれまで培ったスキルを活かし、オンラインを活用した情報保障支援(オンラインCSO支援事業)を行っています。

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