佐賀県CSO推進機構が次の一歩をお手伝い。
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佐賀県CSO推進機構が次の一歩をお手伝い。

2026年1月16日(金)、佐賀市市民活動プラザ事業部では、佐賀商工ビルおよびオンラインのハイブリッド形式にて、人材育成・社会課題別講座「企業の社会参画と人材育成が交差するプロボノ~越境学習が加速させる、佐賀の社会課題解決~」を開催しました。

2025年12月、佐賀県は認定NPO法人サービスグラント(以下、サービスグラント)と進出協定を締結しました。本講座は、その連携を記念し、佐賀における「プロボノ」の普及と、企業・NPO双方にとっての新たな価値創造を目指して開催しました。

社会課題別講座|先を読む

プロボノ実践連続セミナー|第1弾

企業の社会参画と人材育成が交差するプロボノ~越境学習が加速させる、佐賀の社会課題解決~

サービスグラント共同代表の岡本祥公子氏をはじめ、県内での実践者や行政担当者が登壇。会場とオンラインのハイブリッド形式で20名の多様な立場の皆様にご参加いただき、熱気に包まれた2時間となりました。

プロボノと越境学習

講座の冒頭、岡本氏はプロボノを「社会的・公共的な目的のために、職業上のスキルや経験を活かしたボランティア活動」と定義しました。

ラテン語の「Pro Bono Publico(公共善のために)」を語源とするこの活動は、かつては弁護士など特定の専門職のものでしたが、現在は営業、マーケティング、事務、ITなど、あらゆるビジネススキルが求められています。

岡本氏は、プロボノが単なる「支援」にとどまらず、企業人が普段の職場(ホーム)を離れ、文化の異なるNPOの現場(アウェイ)で葛藤しながら学ぶ「越境学習」の側面を持つことを強調しました。

「企業での当たり前が通じない環境で、自身のスキルがどう役立つのかを再確認する。この『越境』の経験こそが、自律型人材の育成やイノベーションマインドの醸成に直結します」という言葉に、会場の企業人事担当者や経営層の方々が深く頷く姿が見られました。

佐賀での実践事例

後半は、佐賀県内ですでに動き出しているプロボノの実践者たちが登壇。「支援を受ける側」と「支援する側(プロボノワーカー)」、双方の視点からリアルな体験談が語られました。

外部の風が組織を変える

まずマイクを握ったのは、支援を受けたノルディックウォーキングSALCの代表・松尾直幸氏です。

「最初は『活動をもっと知ってほしい』という漠然とした悩みでした。しかし、プロボノチームが入ることで『そもそも名簿はありますか?』『広報の前にターゲットを整理しましょう』と、自分たちでは気づかなかった課題を整理してくれたんです」

松尾氏は、アンケート調査、チラシ作成、ブログのWordPress移行といったプロジェクトでの成果を報告。特にチラシ作成では、チームに参加した元テレビ局ディレクターのワーカーから「読み手にプレッシャーを与えない構成」を提案され、プロの視点に驚かされたといいます。

「ブログの移行作業などは、IT専門のワーカーさんが1日で終わらせてくれました。自分たちでやれば半年かかっていたかもしれません。全国のスキルを持つ人とオンラインでつながれることは、地方の団体にとって大きな希望です」と、その効果を熱く語りました。

異業種交流が生む成長

一方、プロボノワーカーとして参加した株式会社ウラノの惣津啓太氏は、企業人の立場からその意義を語りました。惣津氏は「プロボノリーグ」という仕組みに参加し、他社の社員と混成チームを組んで長崎県の環境保全団体の支援を行いました。

「会社では上下関係や指示系統の中で動きますが、プロボノチームにはそれがありません。お互いを知らない中で探り合い、一歩踏み込んで提案する。その過程で、普段の業務では経験できないマーケティングやプレゼンに挑戦し、意識変革につながりました」

また、惣津氏は現地での実体験をこう振り返りました。

「事前にリストでもらっていた課題と、実際に現地へ行ってヒアリングした実情が全く違うことに気づきました。表面的なニーズではなく、対話を通じて真の課題を見つけ出し、最終的に全く別の成果物を提案することになりましたが、それが結果的に喜ばれました」

この発言を受け、講師の岡本氏は、第三者が関わる意義について次のように補足しました。

「まさにそこが重要です。利害関係のない第三者が入ることで、普段の会議室では言えなかった本音がポロポロと出てくることがあります。そうした『人間ならではの対話』によって隠れた課題が掘り起こされ、組織の変革につながるのです」

つなぎ手が語る意義

このマッチングを支え、推進する「つなぎ手」たちの言葉も、会場の共感を呼びました。

佐賀県CSO推進機構代表理事の秋山(佐賀市市民活動プラザ プラザ長)は、かつての苦悩と現在の希望を語りました。

「10年前にもプロボノを試みましたが、当時は地域内だけでスキル人材を探そうとして無理が生じていました。しかし今はオンライン技術の発展で、佐賀の課題と全国の1万人の登録ワーカーをつなぐことができます。地域の中だけでは解決できなかった課題を、外の力を借りて突破する。その環境が整ったことは、佐賀にとって大きな希望です」

また、サービスグラント九州特任の横道亨氏は、唐津市厳木町に拠点を構えたことを報告しました。

「『ソーシャルウェンズデイ』というカジュアルな座談会を毎月開催しています。個人のボランティアから企業の研修導入まで、様々な関わり方があります。まずは佐賀でのつながりを広げ、無理なく参加できる土壌を作っていきたい」と、今後の展開への意欲を示しました。

さらに、今回の協定締結を主導した佐賀県県民協働課参事の北原秀樹氏は、「地域のCSOが抱える課題解決に対し、もっと力を伸ばせる部分でお手伝いができることに魅力を感じました。県としても、この動きをしっかりと後押ししていきたい」と、行政としての期待を述べました。

AI時代における「人」の価値

質疑応答では、松尾氏から「AIでチラシや動画が簡単に作れる時代に、プロボノの価値はどう変わるのか?」という、核心を突く問いが投げかけられました。

これに対し、岡本氏は次のように回答しました。

「AIは成果物を作ることはできますが、人と人が協議し、合意形成し、隠れたニーズを掘り起こすプロセスは人間にしかできません。NPOの現場は一枚岩ではないことも多く、第三者が入ることで初めて議論が進むこともあります。そここそがプロボノの本質であり、醍醐味です」

この回答に、会場からは納得と共感の空気が広がりました。

最後は、全員で「佐賀さいこう」ポーズを決めて、笑顔での閉会となりました。

参加者の声と学び

終了後のアンケートでは、満足度8.93(10点満点中)と非常に高い評価をいただき、具体的な気づきや今後の意欲に関するコメントが多数寄せられました。

参加者アンケートからの声(一部抜粋)

  • 「社員の自己実現・キャリアオーナーシップに活かしたい」(企業・事業主)
  • 「人に勧める前に、自分が経験すべきではないかと強く感じた」(行政職員)
  • 「プロボノという素晴らしい仕組みが、20年の時の積み重ねの中で認知、拡大していることを知ることができ、参加して良かったです」(市民活動団体)
  • 「既にプロボノを意識せずに実践している人はいると思うが、プロボノの概念とメリットを翻訳して、参加者に伝えて集客するにはどのような方法があるのか学びたい」(NPOスタッフ)
  • 「AIの時代だからこそ、人間による調整役としての役割が重要だと改めて感じました」(個人参加)
  • 「企業へ支援を求める際、CSR(社会貢献)だけでなく、社員の人材育成に効果がある点をアピールすることで、継続的な関係が築けるのではないかと感じました」(個人参加)

アーカイブ視聴を希望される方へ

当日ご都合がつかなかった方のために、本講座のアーカイブ動画をご用意いたしました。

「プロボノ」「越境学習」について基礎から学びたい方、松尾氏や惣津氏のリアルな体験談を視聴したい方は、ぜひお申し込みください。

結びに

本講座は、単なる知識の習得にとどまらず、佐賀というフィールドで「プロボノ」がどのように機能し、企業と地域にどのような変化をもたらすのか、その可能性を強く印象付けるものとなりました。

佐賀県CSO推進機構および佐賀市市民活動プラザでは、今後も県やサービスグラントと連携し、この「幸福な出会い」を広げてまいります。皆様の「参画」をお待ちしております。

次回のご案内

プロボノ実践連続セミナー|第2弾

団体の組織課題と外部人材をつなげるプロボノ~想いをプロジェクトへ。今から始める仲間集め~

https://forms.gle/d7T91LxnvWiddHox8

第1弾で学んだ理論を、具体的なアクションへと落とし込むワークショップです。「人手が足りない」「専門スキルが欲しい」とお悩みの団体様は、ぜひ続けてご参加ください。

お問い合わせ先
佐賀市市民活動プラザ事業部
佐賀市市民活動プラザ事業部
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地域や社会を今よりもっと良くしたいと願う誰しもが利用できる場所、それが「市民活動プラザ」です。

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