2022年2月19日(土)、20日(日)※、鳥栖市民文化会館にて第19回キッズミュージカルTOSU公演「えっ?! 夢でしょ?」が開催されます。
※当公演は4月23日(土)、4月24日(日)へ延期となりました。
延期について詳細はこちら:https://www.facebook.com/2597103610433773
2003年に鳥栖市市制50周年事業の一環として誕生し、来年記念年を迎えるキッズミュージカルTOSU。
コロナ禍でも着実に活動を積み重ねているミュージカルの主宰、NPO法人鳥栖子どもミュージカルの事務局長 有馬治子さんにお話をうかがいました。
キッズミュージカルTOSUの始まり
1999年のその日、当時、鳥栖子ども劇場の運営委員長だった有馬さんは千葉県で開催された子ども劇場の全国大会で子どもミュージカルを観劇していました。
子ども劇場千葉県センターの法人設立を記念した公演で、演じる子どもたち、それを支えるたくさんのスタッフ、大勢の観客が一体となって生み出した舞台に有馬さんは圧倒されたといいます。
いずれ自分たちでもあのような舞台を生み出したい――そんな想いを、まちづくりについて勉強しながらあたため続けていた有馬さん。
数年後、チャンスが訪れます。
鳥栖市市制50周年事業。
あの日見た舞台を自分たちの手で創り出すべく、有馬さんは企画書を提出、走り出しました。
有志で実行委員会を組成。
役者、スタッフ、総勢200名超をすべて公募。
脚本はあの日観て心を打たれた島根県の県民ミュージカル「あいと地球と競売人」。
何もわからないまま、しかし、全力全霊で打ち込み、そして、成功を収めたミュージカル。
公演を振り返り、有馬さんはこう思ったそうです――「もったいない。続けていこう」
それが、キッズミュージカルTOSUの始まりとなりました。
「子どもの健全育成」のための団体
キッズミュージカルTOSUのキャストは小学2年生から中学3年生までの男女。現在は41名が在籍。
練習は週2回。隣県から通っている生徒もいるそうです。
少しでも多くの子どもたちに役のチャンスを与えるため、また、“キッズ”ミュージカルらしさを失わせないため、「続けたい!」という熱意があっても中学卒業と同時にキッズミュージカルTOSUも卒業です。
卒業後も関わり続ける生徒は少なくなく、現在、スタッフとして運営に携わっている初期の卒業生もいるとのこと。また、卒業生のなかには舞台俳優、宝塚女優など芸能の世界に進む子どもたちもいます。
しかし、どのような進路を選んでも、「子どもたちはみんな優秀で、ミュージカルで学んだことを学校でも活かして真っ直ぐに成長している」と有馬さん。
それは、NPO法人鳥栖子どもミュージカルが、有名人を輩出する有名な劇団ではなく「子どもの健全育成」を目指す団体だからに違いありません。
地域に根差し、ミュージカルで子どもたちを育てていく――有馬さんのお話から一貫してうかがえたその姿勢が、さらに子どもたちを大きく健やかに育てているのだと感じました。
目下の課題、そして、目指すところ
目下の課題は「今後も長く続けるための後継者」と有馬さん。
月8回の練習と年1回の本公演でかかる経費は年間1,300万円超。
しかし、月謝は生徒1人あたり8,000円と破格。
足りない部分を支えるのは160社余りの地元企業の協賛や寄付、ふるさと納税などを通じたファンの応援です。
そんな支援者の基盤を維持できる人材がなかなか見つからないと有馬さんは嘆きます。
「助成金や補助金はあてにし続けることができません」
今は有馬さんを中心として運営スタッフ、生徒の保護者ネットワークが足で稼いでいます。「これを維持し続けるには、企業並みの運営力が必要」と有馬さん。
そんな後継者問題を抱えながらも、有馬さんは走り続けます。
「冥利に尽きるといいいますか、子どもたちの成長を見るのが本当にたのしみなのです」。
「長く事業を継続して、子どもたちを育てていき、質の高い文化の発信を地域から続けること。それが私たちの目指すところです」
キッズミュージカルTOSUに興味をお持ちの方、第19回公演は2月19日(土)、20日(日)※で3回公演です。
お問い合わせは、NPO法人鳥栖子どもミュージカルまで。
※当公演は4月23日(土)、4月24日(日)へ延期となりました。
延期について詳細はこちら:https://www.facebook.com/2597103610433773
特定非営利活動法人鳥栖子どもミュージカル
さがCSOポータル > CSOデータベース
https://www.cso-portal.net/cso/detail.html?id=257
立ち上げを共にされたとす市民活動ネットワークの池上さん(右)