2024年1月29日(水)、ゆめさが大学佐賀校において、当法人CSO経営支援事業部の岡野恵美が講師を務め、「心豊かなシニアライフのために〜自分に合う活動の選び方〜」と題した講演を行いました。本講演では、シニア世代が自身に合った活動を見つけ、充実した生活を送るためのポイントについてお話ししました。
講演の主な内容
1. 自分に合う活動の基本的な考え方
岡野は「答えは自分の中にある」というテーマで講演を開始しました。これまでの人生で培ったスキルや経験が、今後の活動を選ぶうえでの貴重な財産になることを強調しました。また、これまで続けてきたことや、途中でやめたことの理由を振り返ることで、自身に合う活動のヒントが得られることを説明しました。
具体例として、ある人の仕事の変遷と、その人が長年続けられている趣味(ジョギングや写真撮影)を紹介し、適性の重要性を示しました。例えば、人間関係の調整が苦手な人は、個人で楽しめる活動を選ぶことで長続きしやすいことなど、実例を交えて解説しました。
2. 1万時間の法則と活動選び
「特定の分野を極めるには1万時間の修練が必要」という理論を紹介し、活動を選ぶ際には、楽しく継続できることが最も重要であると強調しました。さらに、長時間続けても楽しく耐えられるかどうかが活動選びのカギであることを説明しました。
例えば、プロのアスリートや音楽家は1万時間以上の努力を重ねていますが、全員が成功するわけではありません。そのため、自分の適性を理解し、他人と比較せずに続けられる活動を選ぶことが大切であると述べました。
3. 活動選びのワークショップ
参加者には、以下のワークを行っていただきました。
- ワークA:これまで1年以上続けてきた活動をリストアップ
- ワークB:続けられなかった理由を分析(人間関係の影響、飽きた、環境の変化など)
- ワークC:これから1万時間続けても楽しめそうな活動を考える
- ワークD:具体的に何をしたいのかを明確にする
このワークを通じて、自分に合う活動を具体的に考える機会となりました。
4. 活動選びの注意点
- 人間関係が影響する活動では、自身の適性を理解することが大切。
- 社会貢献活動を行う際は、相手のニーズを正しく把握すること。
- 活動を継続するための計画を立てることも重要。
例えば、地域の自治会活動やボランティアは、人間関係が円滑でないと続けるのが難しくなることがあります。また、社会貢献活動を行う場合、受益者の立場を考え、必要とされているかどうかを確認することが不可欠です。例えば、地域に子ども食堂を開こうと考えても、実際に子どもたちのニーズがあるかどうかを事前に調査することが重要です。
5. 具体的な活動例の紹介
岡野は、さまざまな活動の例を挙げながら、それぞれの特徴について説明しました。
- 旅行を楽しむ:訪問型、体験型、ボランティア型など種類を紹介。
- 地域貢献やボランティア活動:まちづくり協議会、清掃活動、災害ボランティアなど。
- 趣味を深める:読書、楽器演奏、スポーツなど、適性に応じた選択。
- 体を動かす活動:ボディビルやラグビーの例を紹介し、継続の難しさも解説。
6. 佐賀市市民活動プラザの紹介
講演の最後には、佐賀市市民活動プラザ(佐賀市白山二丁目1-12 佐賀商工ビル7階)の相談支援窓口について紹介し、活動を始める際の支援制度についても説明しました。佐賀市市民活動プラザでは、活動に関する疑問や悩みを気軽に相談できます。
また、相談する際には、自分の希望や適性を整理しておくことで、より的確なアドバイスを受けられることも強調しました。
講師プロフィール
岡野 恵美
(おかの めぐみ)
- 特定非営利活動法人 佐賀県CSO推進機構 CSO経営支援事業部/事業コーディネーター
- 佐賀市市民活動プラザ事業部/相談支援員
元文筆家。2016年、諸般の事情により市民活動の世界に一歩踏み出す。普段の主な業務は市民活動団体からの資金調達を始めとした相談対応。今現在の座右の銘は「自分の“当たり前”を全力で疑え」。
補足情報
- 日時:2024年1月29日(水)13:00~15:00
- 場所:アバンセ(佐賀県立男女共同参画センター·佐賀県立生涯学習センター)4階会議室
- 講師:岡野恵美(佐賀県CSO推進機構 CSO経営支援事業部)
結びに
今回の講演では、シニア世代がより豊かな生活を送るためのヒントとして、自分に合った活動を見つけることの大切さを伝えました。
講義につきましては、スタッフの皆様、そして学生の皆様に助けられつつ無事完走することができました。なお、2月19日(水)にも別のクラスで同内容の講義を予定しております。
当法人は今後も、地域の皆様の活動支援と生きがいづくりをサポートしてまいります。
以上、ゆめさが大学での講演報告とさせていただきます。