7月3日(土)、佐賀市市民活動プラザでは、人材育成研修「NPOのゆりかごから墓場まで~『NPOゲーム』で組織運営を疑似体験~」を開催しました。
一個のNPOは如何にして生まれ、死にゆくのか。
一個のNPOの正しい死は、それが目的とした課題の解決に他ならないため、むしろ喜ばしいことです。
ただ、課題が増え続けているようにも思える今、現在進行形でNPOにかかわるなかで、その喜ばしい死を感じている方というのは皆無に等しいのではないでしょうか。
NPOが正しい死を迎えるために欠かせないフローとファクターは何か。
それを古式ゆかしい双六で体感できるのが、特定非営利活動法人テダスの高橋博樹さんが制作された「NPOゲーム」です。
高橋さん自身の経験が再現された80マスは実にリアル。
何かと想いの強いNPOの人々あるある、犬も歩けば棒に当たるといわんばかりの勢いでマスに止まれば身につく「事業力」。
一方で、一マス一マスていねいに 失敗と経験を積み重ねて初めて身につく「事務力」。
それらを身につけて安堵したNPOに襲いかかる、世間の「信頼」と「共感」。
「信頼」と「共感」のポイントが低くてもクリアはできます。
しかし、リアルなマスを一マス一マス読み上げつつゴールを目指したプレイヤーは気づくはずです――これはあくまで一旦のゴールであり、真のゴール、NPOの正しい死までは遠いな、と。
テダスさんのHPにある「NPOゲーム」の紹介ページにはこうあります
自分でちゃんと壁にぶち当たりたい方は、絶対にプレイしないでください!!
NPOゲーム – NPO法人テダス
プレイ前とプレイ後ではがらっと受け止め方が変わること請け合いです。
既に正しい死に向けて進んでいるNPOにかかわる人間にとって、実にいいスパイスの効いた良質なエンタテイメントでした。
これから課題解決に向けて走り出そうとしている方は、どうかプレイしないでください…。