佐賀県CSO推進機構が次の一歩をお手伝い。
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スポーツと健康づくりの未来を考える——みやき町健康づくり支援事業と笠原美鈴さんとの意見交換

2025年1月31日(金)、佐賀県CSO推進機構みやき事務所にて、当法人の野口淳子代表理事とみやき町健康づくり事業統括の山岡弘美理事、他事務所スタッフが、武雄市地域おこし協力隊でありSpoWell Lab株式会社 代表取締役CEOの笠原美鈴さんと意見交換を行いました。

笠原さんは、スポーツ科学や運動指導の専門家として、地域の健康増進やスポーツを活用した社会課題の解決に取り組んでいます。今回の会談では、みやき町における健康づくり支援事業の現状や課題、そして地域社会におけるスポーツ・健康分野の今後の展望について話し合いました。

みやき町健康づくり支援事業の現状と課題

みやき事務所では、56地区の地区公民館を活用し、月平均124教室の健康教室を実施しています。年間のべ1万2千人以上が参加しており、住民の健康維持・増進に向けた取り組みを積極的に推進しています。特に高齢者の健康維持や認知症予防、フレイル対策に効果が期待されています。久留米大学との連携によるメディカルコミュニティセンターでの「脳活ツアー」を12月から3回コースで行う他、みやき町に拠点を置く女子サッカーチームや社会福祉課の別教室と連携してのPRを行うなどとみやき町の他部署とも連携しています。

一方で、健康教室間の情報連携の不足や、より多くの男性の参加促進、運動指導者の確保・育成といった課題も浮かび上がっています。特に、地域の健康づくりをより持続可能なものとするためには、多様な主体が連携し、より包括的な健康支援体制を構築する必要があるとの意見が交わされました。

スポーツと健康づくりの新たな視点

笠原さんは、運動・栄養・医療が一体となった健康支援の必要性を強調し、スポーツを単なる競技活動としてではなく、身体的・精神的・社会的健康を支える重要な要素として捉えるべきだと指摘しました。特に、スポーツを通じた地域づくりの視点から、次のような課題が挙げられました。

  • 成長期の子どもたちの健康リスクとその対策
    • スポーツ障害のリスク
    • 熱中症の死亡リスク
    • 女子選手特有の健康問題(スポーツの世界では認識が不十分)
  • 指導者不足および指導者の育成の重要性
  • ボランティアへの過度な負担
  • スポーツ環境の整備と、健康づくりとの連携

笠原さんは、新たなスポーツ振興策についてマルチスポーツの導入や、働く世代へのアプローチ、運動処方箋の導入と医療機関との連携強化について提案。特に、法律で認められているスポーツ権の保障と、子どもから高齢者まで世代を超えた包括的なスポーツ振興の必要性について議論しました。

また、笠原さんがSAGA武雄温泉スポーツコミッションで推進する「スポーツウエルネス共創事業」についても紹介がありました。本事業では、スポーツ指導者の育成支援や、企業・行政・教育機関と連携した健康増進プログラムの開発を目指しています。その一環として、2月16日(日)には、ケーブルワン・スポーツパーク(武雄市民体育館)で「TAKEOキッズバーク&シンポジウム」が開催されます。このイベントは、遊びながら学べる体験型プログラムとして実施され、トップアスリートや専門家との交流の機会も提供される予定です。


TAKEOキッズバーク&シンポジウム
開催日時

2025(令和7)年2月16日(日)
10:00開場/16:00終了予定

開催場所

ケーブルワン・スポーツパーク(武雄市民体育館)

主催

SAGA武雄温泉スポーツコミッション
(武雄市役所スポーツ課内)

今後の展望

本会談を通じて、地域に根差した健康づくりやスポーツ振興の可能性について、多くの示唆を得ることができました。佐賀県CSO推進機構では今後も、行政・民間・市民が連携しながら、持続可能な健康社会の実現に向けた取り組みを進めてまいります。


みやき事務所のご案内
佐賀県CSO推進機構 みやき事務所(みやき町健康づくり支援事業部)

〒849-0101 三養基郡みやき町大字原古賀1043 みやき町中原庁舎西別館2F

みやき事務所
About the author

高齢者の皆さんと教室で楽しく身体を動かすことで、健康を維持し皆さんのコミュニケーションの向上、ひきこもりがちな生活を解消することを目的とします。 令和6(2024)年4月よりみやき町中原庁舎西棟別館2階へ移転いたしました。

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