当法人CSO経営支援事業部では、佐賀県新たな活動様式対応支援事業の一環として、2025年2月27日に「クラウドファンディングを活用しよう!(概論・実践編) in 佐賀市市民活動プラザ」を連続開催しました。
15時から第一部(概論編)「CSOのためのクラウドファンディング概論」を、18時30分から第二部(実践編)「プラットフォーム『For Good』を見てみよう!」を開催し、各部とも斎藤 宏太さん(株式会社ボーダレス・ジャパン/For Good事業開発)がオンライン登壇で講師を務め、会場およびオンラインで合計約13名の参加者にご参加いただきました。
それぞれ7名(リアル会場3名、オンライン4名)、6名(リアル会場2名、オンライン4名)の方に参加いただきました。
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開催概要

第一部(概論編)
CSOのためのクラウドファンディング概論
- 日時:2025年2月27日(木)15:00~17:00
- 会場:佐賀市市民活動プラザ
- 参加者:7名(会場3名、オンライン4名)

第二部(実践編)
プラットフォーム「For Good」を見てみよう!
- 日時:2025年2月27日(木)18:30~20:30
- 会場:同上
- 参加者:6名(会場2名、オンライン4名)
講師プロフィール
斎藤 宏太 さん(株式会社ボーダレス・ジャパン/For Good事業開発)
システムエンジニアや地域内の事業主、NPO支援など多彩な経験をお持ちの斎藤さんは、現在、クラウドファンディングを通じて社会課題解決の仕組みづくりに携わっておられます。
今回のセミナーでは、クラウドファンディングの基本的な仕組みから、実際の運用ノウハウ、そしてクラウドファンディング・プラットフォーム「For Good」の活用方法まで、具体的に解説いただきました。

セッション内容と学びのポイント
第一部(概論編)
クラウドファンディング概論(15:00~17:00)
1-1. クラウドファンディングの基礎概念と特徴

斎藤さんは、まずクラウドファンディングの基本的な仕組みについて解説。インターネットを通じた資金調達方法として、自己資金、銀行融資(デッドファイナンス)、株式発行(エクイティファイナンス)と比較しながら、返済義務がなく誰でも挑戦できるクラウドファンディングのメリットを説明されました。
実行者、支援者、プラットフォーム運営者のそれぞれの役割と、各々のメリット・デメリットが明確に示され、参加者はプロジェクト実施の全体像を理解することができました。
1-2. For Goodの特徴と優位性
次に、For Goodの強みとして、掲載手数料が0円であること、All in方式(目標金額に達しなくても集まった資金を受け取れる方式)を採用していることを詳しく解説。
社会課題解決に特化している点や、15万人を超える会員基盤がある点も強調されました。また、For Goodでは、初めてクラウドファンディングに挑戦する人でも高い達成率(例:「いっしょプラン」では80%の達成率)を実現していることも紹介されました。
このセクションでは、クラウドファンディングを通じた資金調達だけでなく、活動の広報戦略や支援者との信頼関係構築の重要性も述べられ、参加者にとって具体的な成功事例を知る良い機会となりました。


1-3. プロジェクト実施の準備と戦略
プロジェクト実施にあたっての事前準備期間については、最低2週間、理想的には半年前からの計画立案が推奨される理由が解説されました。
支援金額は、例えば100万円が集めやすい設定であること、また、段階的なネクストゴールの設定や、リターンの種類(7~10種類程度、平均支援額1万円前後)をどのように設計するかなど、具体的なポイントが示されました。
さらに、効果的な広報活動(プロジェクト開始直後と終了直前の告知)や、申請書作成における要点整理の手法など、実務に直結するノウハウも提供されました。
1-4. 税務上の注意点と実務的アドバイス

クラウドファンディング実施に際しての税務上の留意点も議論されました。
具体例として、返礼品の有無による税務処理の違いや、法人税、所得税、寄附金控除の適用可能性について、参加者からの質問に沿って実践的なアドバイスが行われました。
税理士との事前相談の重要性が改めて強調され、プロジェクト運営時のリスク管理という観点からも貴重な情報が提供されました。
1-5. 質疑応答と参加者の反応
セッション中には、税務上の細かい点やクラウドファンディングで支援することになれていない高齢者の支援、プロジェクト開始から入金までのスケジュールに関する具体的な質問が飛び出し、斎藤さんの回答が参加者の不安解消につながりました。
「クラウドファンディングのハードルが低くなった」「具体的な事例を通じて新たな発見があった」といった声も聞かれ、本セッションの有用性がうかがえました。


第二部(実践編)
プラットフォーム「For Good」を見てみよう!(18:30~20:30)
2-1. For Goodプラットフォームの基本説明と機能紹介

斎藤さんは、For Goodが社会課題解決に特化したクラウドファンディングプラットフォームであることを改めて説明。
掲載手数料が0円であること、プロジェクト期間は最長90日間であること、支援金の入金タイミングが翌々月7日であることなど、運用上の基本ルールが具体的な事例を交えて紹介されました。
また、運営側のサポート体制(「じぶんプラン」と「いっしょプラン」)について、各プランの特徴と対象者の違いが明確に示され、初めての方でも安心して取り組める仕組みが説明されました。
2-2. プロジェクトページの閲覧と探索機能の実演
参加者に向けて、実際のプロジェクトページの閲覧方法や、ジャンル別・注目順・支援金額順といったフィルター機能が実演されました。
For Goodアカデミーを通じて過去の成功事例が紹介されたほか、会員登録後のマイページ機能や支援履歴の確認など、プラットフォームの操作方法が詳細に解説されました。
2-3. プロジェクト作成の具体的手順とテンプレート活用

プロジェクト作成に必要な5つのステップ(基本情報入力、プロジェクト本文作成、リターン設定、銀行口座登録、本人確認)の各段階について、実際の編集画面を使いながら具体的な操作方法と注意点が解説されました。
特に、プロジェクト本文に記載する「解決したい社会課題」や「資金の使い道」の記入例、各項目の入力ヒントが提示され、テンプレートを活用することで効率的なページ作成が可能であることが強調されました。
2-4. 支援者とのコミュニケーション戦略
For Goodでは、LINEオープンチャットやメッセージ機能、活動報告機能を活用して、支援者との継続的なコミュニケーションを図る方法が説明されました。
プロジェクトの進捗を可視化するための情報発信、リピーター獲得のための戦略、そしてセカンドゴール達成に向けた具体的な広報戦略が、実例を交えて紹介され、実際の運用に役立つアドバイスが提供されました。
2-5. クラウドファンディング実施における課題と地域展開の展望
実際にプロジェクトを運営する中で直面する課題(支援者の関心維持、内部での役割分担、継続的な資金調達の仕組み)と、それに対する解決策が議論されました。
特に、マンスリーサポーター制度の導入や、九州地域(特に佐賀県)での小規模団体支援強化の必要性が議論され、地域特性を活かしたプロジェクト設計の方向性が示されました。


2-6. 質疑応答と実践的アドバイス
参加者からは、プロジェクト申込時の具体的な質問(例:「いっしょプラン」のミーティング内容、特典の利用期限、法的トラブルへの対応など)が多く寄せられ、講師陣から実践に役立つ具体的な回答や、個々の事例に即したアドバイスが行われました。
これにより、参加者はプラットフォームの利用方法だけでなく、運営上の留意点やリスク管理についても深く理解することができました。


参加者の声と学びの成果
セミナー後のアンケートでは、参加者から以下のような声が寄せられました。
- クラウドファンディングの仕組みや具体的な手法が初めてでも理解でき、実践に向けた不安が解消されました。
- For Goodの画面操作実演で、プロジェクトページ作成の流れが明確になり、今後の活用イメージが具体的になりました。
- 講師の斎藤さんの実体験に基づく具体的なアドバイスが、参加者それぞれの課題解決の一助となりました。
これらの声からもわかるように、参加者は今回のセミナーを通じて、クラウドファンディングの知識だけでなく、実践的なスキルやノウハウを習得できたようです。特に、For Goodの具体的な操作方法を学べたことは、今後の活動資金調達に向けて大きな一歩になったと言えるでしょう。
当日のアーカイブ動画があります!
本セミナーの内容は、アーカイブ動画としてYouTubeで配信しています。参加者の皆様が復習したい場合や、ご自身で学びたい方は、ぜひご視聴ください!
まとめと今後の展開
今回の二部構成セミナーは、クラウドファンディングに対する基本的理解の促進と、具体的なプラットフォーム操作の実践を通じ、参加者が自らの活動資金調達に向けた一歩を踏み出すための大変有意義な機会となりました。
今後も、CSO経営支援事業部および佐賀市市民活動プラザ事業部では、クラウドファンディングや資金調達に関する相談をお待ちしております。お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先
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