2025年9月6日(土)、認定NPO法人とす市民活動ネットワーク主催の防災に関するイベント講座「避難所運営体験ゲーム(HUG)〜避難所の運営者になってみよう〜」が駅前不動産スタジアムの会議室で開催され、当法人副代表理事の鈴木宣雄(ピカピカリンクヘルプデスク)が講師とファシリテーターを務めました。


避難所運営ゲーム(HUG)とは?
「HUG」とは、災害時の避難所運営を模擬体験できるカードゲームです。
その名前は
- H:避難所/Hinanjo
- U:運営/Unei
- G:ゲーム/Game
の頭文字から取られており、英語で「抱きしめる」という意味も込められています。これは、避難者を優しく受け入れるという大切な姿勢を表しています。
このゲームは、2007年に静岡県で開発されたもので、避難者の年齢、性別、国籍、持病や怪我、ペット連れなど、それぞれが抱える多様な事情が書かれたカードを受け取り、避難所の体育館や教室に見立てた平面図に配置していくものです。
さらに、ゲームの途中では「トイレが満杯になった」「取材が来た」といった様々な出来事(イベントカード)も発生します。参加者はグループで話し合いながら、刻々と変わる状況にどう対応していくかを考え、判断を下すことが求められます。
災害時の「自分ごと」を体験するワークショップ
今回は、2005年の福岡県西方沖地震から20年という節目でもあり、鳥栖市周辺にも断層があることから、地震発生直後を想定したバージョンで実施しました。
ゲーム時間は約40分と短い設定でしたが、参加者の皆さんは次々とやってくる避難者を前に、「この人は入り口の近くがいいのでは?」「小さいお子さんがいる家族はどこに?」「ペットはどうしよう?」と、非常に真剣な表情でカードの配置(避難者の受け入れ)に取り組んでいました。災害ボランティアに関心のある方々を中心に約20名が参加され、会場は熱気に包まれました。

ゲーム後の意見交換で見えた課題
ゲームの最後には、グループごとに感想や意見交換の時間を設けました。参加者からは、以下のような切実な声が上がりました。
- トイレが無いのは大問題。
- 普段から自宅の防災グッズを見直さないといけないなと思った。
- 次から次へと人が来る状況を想像すると、実際の運営は本当に大変だと痛感した。
- 近所の人の顔を知らない、これを機につながっとかないといけないなと思った。
これらの意見は、ゲームを通じて災害対応を「自分ごと」として捉え、多くの気づきを得られた証だと感じています。
このような訓練を重ねることが、万が一の際に自分や大切な人の命を守る力になります。ご参加いただいた皆様、そして主催の認定NPO法人とす市民活動ネットワークの皆様、ありがとうございました。

結びに
私たち佐賀県CSO推進機構は、避難所運営ゲーム「HUG」が、災害時の多岐ににわたる課題や避難者の多様なニーズを「見える化」し、参加者一人ひとりの防災意識を高める上で非常に有効なツールであると考えております。今後もこのような体験型学習の機会を通じて、地域の皆様と共に、いざという時に助け合える、より強靭な地域社会づくりに貢献してまいります。
“つながっとぎ安心かね~ピカピカリンク”
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